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CS-Column no.3
アスリートの真実。日本大学スキー部小島佑司選手インタビュー

カテゴリ:日本大学スキー部


小島佑司。

 2008年度・全日本学生チャンピオンスキー大会の覇者。
 スキーが盛んな新潟県妙高市で生まれ育った彼は、幼い頃からその才能をいかんなく発揮し、スキー界にその名を轟かせて来た。
 しかし、そんな全日本王者の競技生活に目を向けると、そこには予想もしなかった現実が見えて来た。
 2008年度の優勝時に使用していた道具は、16年前のストック、10年前の板、3種のWAXという、スキープレーヤーにとって普通では無い環境にあった。
 「アスリートと競技資金」
 日本がこれからスポーツの国になっていくにあたって切っても切れない問題に、学生王者小島のインタビューから迫る。

 


-まず、小島選手が競技を始めたキッカケは何だったのでしょうか?

小島選手、以下「小」) 最初は小学校一年生の時なのですが、雪のある地方なので体育の授業でスキーの授業があるんですよ。そこでスキーをはじめて履きました。そして自分が初めて出た大会で二位になってそれが凄く嬉しくて。その後、大会で優勝することもでき、そこからスキーが目標に変わりまして、本気で取り組むようになりました。


-中学以降はどのように競技に取り組んでいたのでしょうか?

小) 本当にスキーが有名な地域なので、オリンピック選手の先輩が凄くたくさんいました。
 自分はクロスカントリースキーの恩田祐一選手などの影響も受けて、全国大会などにも出るようになりました。
 中学三年のとき、ジュニアオリンピックで優勝することができて、地道に練習を重ねていた事で自然に力が付いて来たなと実感しました。


-高校入学後も素晴らしい成果を収めていますよね。

小)2年生のとき全日本選手権で12位になれたことが自分の中で、一番大きな出来事でした。その時の大会に出場していた高校生の中では一番だったので手応えを感じました。


-素晴らしい成果の裏で苦労をしていたことはありましたか?

小) 自分は結構自主トレーニングを多めにしてしまう方なのでオーバートレーニング症候群に今まで二回なってしまいました。まだその時は自分でオーバートレーニング症候群だっていうのがわかっていなくて、ただ練習しているのに成績がでない、どうしてだろうと悩んでいたんですけど、大学に来て勉強する機会がありまして、あの時こうだったんだと気付きました。 


-その後大学に進み、日本大学へと進学します。日本大学を選んだ要因とは何でしょうか?

小) 公式・非公式含めると10大学くらいからオファーがありました。その中で日大を選んだ要因は、実はあんまりスキーには関係ないんですけど、スポーツ科学の勉強がすごくしたくて、それと教員免許が取れる大学に行こうと考えた結果、自然と日本大学が残りました。


-日大に入学してみて、どのような印象を持たれましたか。

小) トレーニングとかに関しては、専門の教授がいてトレーニング科学に基づいた練習をするので、高校では味わえない環境でした。自分自身、競技以外にもそういう両面の知識も得たくて、さらに練習もしたかったのでそういう面に関しては本当にパーフェクトだと思っています。




学校、練習、バイトの三足の草鞋



−そして2008年度・全日本学生チャンピオンスキー大会にて優勝を飾る事になります。

小) もともと僕は30㌔~50㌔の長い距離が得意でした。ただ、残念ながら学生大会ではそこまで長い距離のレースっていうのはあんまりやってくれないんです。たまたまその年は30㌔でやってくれたので、その種目が決まった時にこれは「いけるな」と思いました。本番に臨む前からだいぶ自信を持っていたというか。もう1ヶ月ぐらい前からしっかりと練習量を増やしていって、計画的に体を創り上げていき、結果優勝することが出来ました。


-ただその大会で使用していた道具というのは、他のスキープレーヤーからしたら考えられない道具だったと聞きます。(注:16年前のストック、10年前の板、3種のWAXを使用)競技をする上で大きなハンデとなったと思うのですが?

小島) 実は、大学一年の大会までは、競技をする上で本当に何の問題もなくいけていました。
 そして、2年生に進級してからは、学費を免除してもらえるという話があったのですが、結果として学費が免除になりませんでした。
 そうなるともう大変で、バイトをしないと競技を続けて行くことが難しいという状況になってしまいました。そこからは、学校、練習、バイトと三足の草鞋をはいたような生活を二年送っているんですよ。


−となると、一日のスケジュールはどのようなものなのでしょうか?

小) 2年生、3年生の時は、ほぼ毎日授業がありました。授業が終わってからバイトをして、その後トレーニングという流れでした。ただやはり、そういうような形で生活をしていると、リズムというのは狂ってきました。
夜中に練習していることが多かったので。


−競技を続ける上で、資金を得る為にバイト以外の選択肢、例えばスポンサーの獲得等は考えたのでしょうか?

小) 幾つかそっち方面の勉強もしたんですが、中々資金の獲得が出来ませんでした。
 今はユニフォームの下に着るインナーでしたりサプリメントでしたり、物品の提供はいくつかもらうことができたのですが。


-ストック等は提供されないのでしょうか?

小島) ストックは残念ながらありません。世代を感じますよ僕の。味が出ていて。(笑)ストックというのは、みんな新しいのが出たら変えたりだとか。古くても三年ぐらいで変えるものです。それが僕は16年前のですからね。
 今使っているストックも部室の倉庫のごみ箱から拾って来たやつなんですけど、古いのだとみんなもう使わなくなって捨てちゃうんですよ。それを「あ、これ使えるじゃん」っていうのを拾って来て、長さ切って、使っている、という感じです。


−ストック以外にも影響はありましたか?

小) チームで合宿に行く際、僕は旅館に住み込みで働いていました。仕事の休憩時間に練習をするイメージでした。


−休憩時間が休憩じゃないですね。

小) もう休憩時間に練習してますね。それも5時間ぐらいなんですけど、10時から3時で。その間に皆午前中2時間午後2時間練習するのを、そこ4時間連続で走って、帰ってくるみたい感じで。


-それでも高価な道具は揃えられないのですかね?

小島) そうですね。着ているものもインナーも提供してもらうまではそんな高機能なインナーは買えずに、低価格の普通のやつを着たりだとか。物品は結構低コストに抑えることがありますね。


−今競技を続けられているのも本当にギリギリな状態で?

小) ギリギリですよね、はい。

 


-やはり、相当成績の方にも影響っていうのは出てきているのでしょうか?

小) そうですね、自分ではあまり考えない様にしているんですけど。


-そうなると、現状はどうにか競技に集中できる環境を作りたいですね。

小) 間違いないです。ただ、世界陸上のマラソンで代表になった、川内さんなんかは公務員で働きながらちゃんと練習しているので、何とか両立させたいですが。


-先ほどスポンサー獲得に向けて動いたとありましたが、具体的にどのような動きをしたのですか?

小)自分で企画書書いて、その企業に持ち込んだりしています。今年やっていたのは就活の年なので、就職活動しながら最終面接までいって、最終面接で偉い人が出てくるので、「すみません、実はこれこれこういう状況なのです」っていう話をしました。すると、会社内で会議とか開いてくださった会社もあったんですが、やっぱり就活生として一人だけ特別扱いするわけにはいかないということで、ダメだったんですが。


-ご自身でそのような動きまでしなくてはならない辛さは感じますか?

小) もうちょっと余裕があれば動けるんですけど。今は学校の卒論とかバイトとかで結構時間が…。ないって言ったら言い訳になるんですけど。練習もしないと競技成績は落ちる一方ですし。そのスパイラルにはまってしまうと厳しいです。


-小島選手のように、トップレベルにある選手でも競技資金に苦しむという話はよく聞く所でもあります。今後アスリートの資金調達というのはどういった形でやって行ったら上手くいきそうですか?

小) 一番はやはり、親身になってくれるスポンサー企業に出会えれば良いですが、現状なかなか難しいです。ですので後援会みたいな形を上手く作れればそれが一番集まると思うんですけどね。月々一人ずつから小額で良いので支援してもらって…。なんとか競技に集中出来る環境が作れれば良いのですが…。


-そのような厳しい状況ではありますが、今の目標というと?

小) そうですね。現段階でソチオリンピックを目標にしていたのですが、多分予選的にだいぶ厳しい戦いになりそうです。もちろん国内でトップの選手になれば必ず世界のチャンスっていうのは訪れてくるので、まずは国内で絶対に勝つということを目標に競技していきたいと思います。それで世界に挑めればと思います。







==

 今回のインタビューを通して浮かび上がって来た「アスリートと競技資金」の問題。
 学生チャンピオンになるようなアスリートが、その競技を続けて行くための資金繰りに四苦八苦しているという現実。
 一見すると華やかに見えるスポーツの世界だが、自身の競技のみを続けて生活が出来ているアスリートというのはスポーツ界全体から見るとほんの一握りだろう。
 我々はアスリートの活躍から「勇気」や「希望」を貰える事を知っている。
 ならば、そのような喜びを享受する我々が、今度は逆にアスリートに対して「勇気」や「希望」を与えられないだろうか?日本がスポーツの国になっていく上でこれから先このような問題はどのような結末を迎えるのだろうか。

【writer】

ヤマウチカズキ

【プロフィール】

ただのスポーツ好きです。

スポーツが好きで好きでたまらなく気付いたらこんな事してました。



カテゴリ:日本大学 スキー部

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